従来の鉄スクラップ処理はベルトで流れてきたものを手作業で選別することが当たり前でした。
その常識を覆す製品が高精度金属精選機のTA-POです。
今回はこの製品の特徴となる、省人化、高処理性能、メンテナンス性について詳しくご紹介いたします。

今回ご紹介する、TA-PO(高精度金属精選機)は「TA-PO」という、オランダの産業機械メーカーによって生み出された機械です。
TA-PO社はイギリス、フランス、ポーランドなどのヨーロッパだけでなく、カナダや日本にも機械を販売してきた実績があります。

TA-POとは、廃家電や電動機、自動車スクラップ等の鉄を含むスクラップを高純度な鉄（クリーンFE）と部分的な磁性材料（FE＋MIX）を高い精度で選別することができる高精度金属精選機です。
非鉄金属を選別する機械、というわけではなく磁選機で選別した鉄の純度を上げる機械です。これにより、クリーンFE側の銅含有率を0.3%以下にまで低減することが可能となります。
TA-POと似たような機械はこれまでになく、鉄スクラップの選別において画期的な製品となっています。

鉄を含むスクラップは磁力選別機にかけた後、「鉄」と「鉄に何かが付帯しているもの」を人間が目で見て、選別することが当たり前でした。
スクラップの量にもよりますが、作業員の方がつきっきりでスクラップ品を目視し、手選別を行うことが普通でしたし、事業者様によっては、10〜15人程度で実施していることもあります。
もちろん人の手をかける必要があれば、惜しまずかけるべきですが、事業者様にとっては人を雇うことも簡単ではありません。昨今は人手不足が深刻化している中で、従来のやり方を続けていくことが難しくなるのではないかと感じておられる方も多いのではないでしょうか。
TA-POを導入することで、従業員が本来10〜15人必要な工程が、2,3名ほどまで少なくなります。選別は機械で実施するため、ヒューマンエラーがなくなり、従来よりも高精度な選別も可能となります。

鉄のスクラップは、製鋼や鋼材を圧延する上で不純な成分となる銅などが少なければ少ないほど価値が高くなります。
一般的な磁選機で鉄を選別しただけだと銅、アルミ、ステンレス、プラスチックなどが混入してしまうため、鉄のみのものを手で選別する必要がありました。
しかし、TA-POへ磁選機に通した後のスクラップを投入することで、銅の含有率を0.3％以下に抑えた高純度な鉄（クリーンFE）を自動で選別することができます。
また、コンベヤの速度や磁力の強弱を調整することで投入する材料に適した鉄の選別を実現します。
小さい機種でも6トン／hの処理を行うことができ、手選別に比べて高精度かつ大量の処理が可能となっています。

TA-PO自体の機構はそこまで複雑ではなく、メンテナンスをするところも少ない造りになっています。
年間でのメンテナンス時間は稼働時間の約0.4％に抑えられるというデータもあります。
消耗部品のベルト交換においても2人で30分程度で終えられるくらい簡単であり、工程を覚えれば誰でもできるものとなっています。
機構が複雑ではないため、電気使用量も低く、光学式選別機よりイニシャルコストを低く抑えることができるところもTA-POの特徴です。

今回の記事にて、分かりづらかった部分があれば、ぜひ資料をご請求ください。
図やテキストでわかりやすくご説明をしております。

YouTubeでは、テキストや図では伝わらないことを動画でご確認いただけます。

TA-POについて

TA-POの稼働の様子

いかがだったでしょうか。TA-POは従来のように手選別に頼ることなく、低コスト高処理を実現したいというお客様のニーズを叶えることができる製品です。
株式会社リョーシンはプラントメーカーとして、お客様の事業をサポートする製品を世界中から探し出しご提案しております。興味のある企業様はぜひお声掛けください。