リサイクル構成比の違いによる2つの破砕選別ラインで、リサイクル率と付加価値をアップ。
NO.05
小型家電リサイクルプラント
E社
E社様は、平成25年12月3日広島県福山市に、小型家電リサイクルプラント『E工場』を竣工されました。
『使用済み家電製品のリサイクル推進による循環型社会形成への貢献』『廃棄物排出量の抑制』を目的としています。
小型家電リサイクル工場フル操業開始
本工場は、面積19,700㎡という広い敷地に、工場延べ床面積5,590㎡(センターヤード棟、マテリアル棟、他)で設計されており、大きく分けて〈リユース事業〉と〈リサイクル事業〉を営んでいます。
リユース事業では、買い取ったパソコンや携帯電話等の情報通信機器を、データ消去や外装補修等を施し、リユース品として国内へ向け販売しています。情報セキュリティー作業室への入室には、非接触型IDカード認証、及び指紋による生体認証が必要となり、セキュリティー対策も万全に、作業員がひとつひとつ手作業で確実なメンテナンスを行い、安心・安全な処理工程を経て再商品化しています。
リサイクル事業では、家電4品目以外の使用済み家電製品を解体・破砕・選別し、金、銀、銅、鉄、アルミ、プラスチックなどの有用資源に再生します。
製品の解体・選別については、障害者雇用による手作業の解体や、最新の破砕機・選別機を駆使した高品質な選別を行い、高いリサイクル率を実現しています。
▲ マテリアル棟・Aライン前全景
▲ マテリアル棟・Bライン選別部
最新のリサイクルシステムで高効率処理
リサイクル事業には、Aライン・Bラインと2つの破砕選別ラインを完備しています。
Aラインでは「粗破砕機プリマックス(処理能力12.3t/h)」をはじめ、「強力磁力選別機」、「光学式自動選別装置を導入」し、コピー機やATM機などのプラスチック含有量の多い大型産業機器を粗破砕した上で、半自動的に素材別に選別します。
ここで採用して頂いた粗破砕機プリマックスは、小型家電の破砕に最適でした。粗割りの特徴により、その後の選別工程に最適なサイズとなり、なにより金属と硬質プラの分離性が高く、飛躍的に選別率が高まりました。また、メンテナンスが容易で、ランニングコストを大きく抑えられる事も採用して頂いた要因となりました。
後工程の最新型光学式自動選別装置は、従来選別出来なかった黒色のプラスチックも技術改良により選別する事が出来るようになり、黒色プラの含有率が多い小型家電選別に最適な装置となっています。
Bラインでは竪型破砕機(16.19t/h)をはじめ強力磁力選別機、アルミ選別機を導入し、Aラインで回収した磁性物や、金属構成比の高い小型家電を自動的に素材別に選別します。
商品毎に最適な破砕パターンや選別を行う事で、付加価値の高い製品を製造する事を可能とし、また高いリサイクル率を実現しました。
粗破砕機プリマックス
強力磁力選別機
光学式自動選別装置
E社様では、積極的に障害者雇用をされています。
主な業務内容としては、パソコンをはじめとする情報機器の手作業による
解体です。
障害者の雇用については、地元の特別支援学校と連携し、就学時から職
場見学や実習を通して適性に合った方を採用しています。
実務では、障害者5名に対して1名のジョブコーチを管理者として配置し、作業をサポートする等、明るく生きがいを感じられる職場を提供できるよう心がけています。 また、工場内を全面バリアフリーにする事で安心・安全な作業を実現し、将来的には、業務内容の拡大に応じて増員し、地域の雇用拡大につとめる予定です。