新しい廃棄物回収・リサイクルシステムの構築へ
NO.16
「廃プラスチック選別リサイクル設備」
東京都江東区 K社
K社様は、1957年に廃棄物の収集運搬業として創業されました。現在は「モノ」を循環させる企業として時代に適した廃棄物回収・リサイクル業を営まれています。
都内4カ所の自社リサイクルセンターでそれぞれの廃棄物が適正な形で循環できる体制を創りあげ、循環型社会の形成に大きく貢献されています。
作業人員の省力化と処理量アップを実現
同社が新設したリサイクルセンター(東京都江東区)にリョーシンの「廃プラスチック選別リサイクル設備」をご採用いただきました。都市ごみ系混合廃棄物の性状は雑多で品目も多種にわたるため、従来その選別においては自動化が困難で多くの作業員を必要としていましたが、今後さらに進むと予測される人手不足への対策として作業員の労働環境改善や選別作業の自動化・省力化を進めることが企業存続繁栄のための急務となっていました。
新設備ではロールスクリーンによる3種選別(2D品/3D品/残さ)、風力選別装置HCDAによる比重差選別(軽量物/重量物)を導入することで、選別にかかる作業人員の大幅な省力・省人化と処理量の増加を実現しています。
※2D品とは形状が平で転がらないもの。3D品とは形状が平でなく転がるもの。
廃プラスチック類の高度選別を自動化
破袋機から排出された材料は、まずフィルム系を吸引式の「フィルムバック」により取り除いた後にロールスクリーンにて2D品/3D品/残さという性状毎の3種類に自動選別されます。
そのうち2D品は大容量処理が可能な「高性能風力選別装置HCDA」に投入され、比重ごとに軽量物と重量物に分けられます。回転ドラム構造を搭載するHCDAでは、軽量物が回転する風の流れに沿って効率的にドラムを通過し、重量物はドラムの手前で落下します。HCDAから排出される軽量物は破砕あるいは圧縮を行ったのち燃料等のリサイクル原材料として出荷する予定です。尚、圧縮機は袋掛け装置付きとなっており、圧縮物のバラケ飛散や臭気拡散を防ぎます。
フィルムバック
高性能風力選別装置HCDA
飲料容器類の効率的な選別を可能に
ロールスクリーンから排出される3D品とHCDAから排出される重量物は、重量系選別ライン上に設けた磁力選別機にて鉄缶類、アルミセパーレーターにてアルミ缶類を自動選別したのち、残るペットボトルや瓶類などを人手作業にて細かく品目毎に選別し、最終的にはプレス機により圧縮加工が施されます。
この選別ラインを導入いただいた結果、選別要員を減らしながらも処理量を大きく向上させることができ、K社様のさらなるリサイクルへの貢献となりましたことをリョーシン一同大変嬉しく思います。