光学式選別機や分析室を兼ね備え、
最高品質のフラフ燃料製造プラントを導入
NO.30
フラフ燃料製造プラント
大阪府大阪市 D 社
D社様(大阪府大阪市)は、2023年に創業50年目を迎えられた産業廃棄物処理会社です。本社工場と堺事業所の焼却施設には、1日で240トンという優れた処理能力を持つ大型焼却炉を保有され、焼却処理を中心に事業を展開されてきました。2023年7月には三田事業所(兵庫県三田市)に同社初の廃プラスチック類破砕選別施設を竣工。高品質なリサイクルの実現を目指し、廃プラスチックのサーマルリサイクルに着手されています。
「企業様から排出される産業廃棄物を時代に合わせて適正に処理する」を信条とするD社様。今回は、三田事業所の廃プラスチック類破砕選別施設に同社がご提案した「フラフ燃料製造プラント」をご採用いただきました。
ご依頼の背景
D社様は、焼却処理に取り組む一方、事業の中心となる新たな処理方法を模索されていました。また、リサイクルに力を入れたいという思いも持たれていました。その結果、社会的ニーズの高い廃プラスチックのサーマルリサイクルへの展開をご決断されたことが、三田事業所を新設された理由です。また、本社と堺事業所の焼却施設にある大型焼却炉では、それぞれ年に2回、1ヶ月間の定期メンテナンスが実施されていますが、その間は搬入調整により廃棄物を持ち込む排出事業者の方々に負担をかけざるを得ない状況でした。しかし、三田事業所はその2つの拠点から約1時間で移動できる距離にあるため、メンテナンス期間をサポートすることが可能になります。新設の理由のひとつは、現状の課題解決を図るためでもありました。
D社様が新規設備に望まれていたことは、排出事業者の方々から受け入れた廃棄物をセメントメーカーの受け入れ基準に合わせて高品質なフラフ燃料を製造できる総合プラントでした。弊社を含め5社が参加するコンペを実施された結果、弊社のご提案が前述の要件を満たし、採用いただきました。また、世界の選りすぐりの高性能な機器を取り揃えていた点も大きな決め手となったそうです。
フラフ燃料製造プラント「3つの強み」
- 1.高品質なフラフ燃料が製造できます。
- 2.安定稼働と大量処理を実現できます。
- 3.破砕室に入ることなく機械の点検や刃の交換を行えるため、高い安全性も備えています。
「フラフ燃料製造プラント」導入の決め手
●リンドナー社の一軸破砕機の優れた性能!
一軸破砕機は、1時間あたり25トンの処理能力で廃棄物を150mmの手のひらサイズに粗粉砕します。後段では、フラフ燃料に適した処理能力で30mmサイズに2次破砕します。処理の速さや異物許容範囲の広さ、破砕精度の高さなど優れた性能を有しています。
一軸破砕機 Komet2800PK
●ご要望を反映させた総合設計!
効率化とリスクヘッジを実現するために、中間ヤードに直接投入ホッパーを設けました。これにより、前段の設備のメンテナンス時や故障時には後段の設備でフラフ燃料を製造することができます。また、他の中間処理業者で処理された廃棄物をここから投入できるため、処理の効率化も図れます。もうひとつのポイントは、光学式選別機投入前に設けた2台のバンカー。220㎥のゴミをストックできるため、前段の設備がトラブルでストップした場合もそのゴミを処理することでフラフ燃料の製造を継続できます。
●機械選びのセンスと能力!
「光学式選別機」は、廃棄物に含まれた塩素を近赤外線投射で認識・除去するとともに、燃料に適さないものを選別するため、塩素の少ない高品質なフラフ燃料を製造することができます。また、風力によって廃棄物を軽量物と重量物に選別する「風力選別機」は、精度の高さが持ち味。そこに必要で最適な機械を選定する能力を高く評価いただいたことが、導入をご決断された決め手のひとつになりました。
TOMRA AUTOSORT SPEEDAIR2800
今後に向けたお客様の声
「リョーシンの機器を選定するセンスは、同業他社と比較してもピカイチであると感じています。弊社設備は大規模になりましたので、改善、突発対応が多くあります。トラブル発生時の迅速な対応を期待しています」(D社 三田事業所 所長)
今後ともD社様のお役に立てるよう日々精進してまいります。