フラフ燃料の旗手を目指して、
高い生産性を誇る国内最大級の
プラントを導入
NO.33
フラフ燃料製造プラント
千葉県山武郡 M 社
M社様(千葉県山武郡)は、1973(昭和48年)の創業以来、産業廃棄物処理問題に向き合い続けている企業です。長年にわたって培われた豊富なノウハウを生かし、泥状廃棄物を新しい資源にする「セメント原料化」や石炭代替燃料の製造、各種廃棄物の徹底的な再資源化に取り組まれています。また、さらなる稼働率の向上と人手不足の解消を数年内に実現できるよう、廃棄物を投入するための重機や製品を運搬するフォークリフトの自動運転化にも力を注がれています。
環境負荷の低減を目指し、日々研鑽を積み重ねるM社様。
今回は、弊社がご提案した「フラフ燃料製造プラント」をご採用いただきました。
ご依頼の背景
M社様が製造されているフラフ燃料は、既存の取引先のみならず、新規の取引先からの引き合いも非常に多い状況です。しかし、既設のフラフ燃料製造プラントでは、夜間操業を駆使しても供給が追いつかず、その時間帯の人材確保と管理も非常に難しく、既存の仕組みを変える必要性に迫られていました。そうした中、取引先各社が脱炭素化へ向けて石炭使用量の大幅削減や、廃プラスチック燃料の代替比率の引き上げを決定されていたことに加え、不安定な国際情勢により化石燃料やさまざまな資材を含む輸入資源の流通が鈍化し、価格高騰をある程度予測できたことが、新設のフラフ燃料製造プラントを導入するきっかけとなりました。弊社にご依頼いただいた理由については、「リョーシンさんが扱っている環境機器は、すべて世界トップレベル。当社が理想とするプラントづくりをするうえで、一切妥協することなく機器の構成をアレンジできる自由度があったからです」というお言葉をいただいています。弊社では、M社様のご要望に対応した国内最大級のフラフ燃料製造プラントをご提案。国際的な廃棄物処理の実情を熟知したうえで、日本の廃棄物処理の実情に適した機器の構成を提案したことが、ご決断の決め手になったとお聞きしています。
一軸破砕機ポラリス
「フラフ燃料製造プラント」3つの特徴
01.省人力化
最少4人体制で16トン/hの生産が可能。
02.高度なリスクマネジメント
火災監視装置の設置により、発火性のある異物混入に対応。また、磁選機やスクリーン、風力選別機を配置することで、金属系異物を除去します。
03.日本トップクラスの生産能力
破砕機の優れた処理能力によって、16トン/hの処理を可能にしています。
プラント全景
導入後のお客様の声
[Before]
M社様の課題は、夜間の人員不足だけではありませんでした。既存のプラントにトラブルが生じた際、その対処による設備のダウンタイムが重なり生産量が安定せず、生産計画通りに進まないという問題も抱えられていました。
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新しいフラフ燃料製造プラントは、1時間に16トンの処理を可能にしています。また、トラブル対策としては、危険性の高い異物への対応だけでなく、強力なトルクによってフラフ原料をワンステップで50〜100mmに破砕する一軸破砕機「ポラリス」を2台配置。もし1台が故障してもプラントの稼働を止めることなく、処理を可能にする設計となっています。さらに、メンテナンスのしやすい機器で構成することで、省人力化の後押しもしています。
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[After]
実際に導入されたM社様からは、「新設プラントの稼働に伴い、夜間操業を廃止し、現在は日中のみ稼働していますが、それでも従来の数倍の生産量を安定して実現しています。また、異物混入やトラブル対処による設備のダウンタイムが大幅に削減できているので、計画した数量以上の実績を積むことが可能になりました」とのお言葉をいただいています。
また、このプラントを運用していくことで、「廃棄物の発生量の多い首都圏での大きな受け皿になり、存在意義の大きい工場にしていきたい」と、フラフ燃料に関するリーディングカンパニー的な存在を目指されています。
圧縮梱包機
完成ベール品
今後に向けたお客様の声
「工業先進国の影響によって、深刻な環境問題に直面している新興国などがあります。将来的には、その国々に対して弊社の豊富なノウハウをすべて提供することで、現地の方々が独立して廃棄物の循環システムを形成できる仕組みづくりを手伝いたい。そのために、これからも地道に技術を磨いていきたいと考えています」
(M社 専務取締役 T・M様)
今後ともM社様に貢献できるよう、日々努力を重ねてまいります。